前編から続きます。
私は土日市場というところで週末だけ激安日曜雑貨品の店を出すというプチ起業をしました。
でも2か月たっても3か月たっても売り上げが伸びてこないんですね。
多少は時間がかかると思っていたのですが、1日当たりの目標売上5万に対し3000~10000円くらいでした。
ある2月の雪の降った日には会計したお客さんは一人で売り上げわずか800円でした。
そんなある日、私は知らなかったのですが市場内の商店の商店主たちで年に一回1泊2日旅行するという親睦会みたいなものがありまして、私もつきあいだと思い参加することにしました。
まあ、旅行や宴会自体はいいのですが、何せ会費が4万円で、店の売り上げのことを考えると何をしているのかよくわからなかったですね。
内心とても参加している場合じゃないのです。
そんなこんなで10か月ほど我慢して店をオープンしていましたが最後まで売り上げは上がらず、店を閉める決心をしました。
無念。
敗北感アリアリです。
売れ残りの在庫商品は捨て値で売ったり、リサイクルショップなどに持ち込んで処分しました。
フリーマーケットに持ち込んだりもしましたし、人にあげたりもしました。
30万円分くらいの商品でしょうか、まあ持っていてもしょうがないですし、保管する場所もありませんでした。
とりあえず従業員は私と嫁だけだったので損失はこれだけです。
売れなった原因を考えると、まず店名が良くなかったこと。
私の店の名は
「〇〇がらくた市場」
だったのです。
別にがらくたを売っているわけではなく新品商品を売っていたわけですが、わたしはなんか掘り出し物をさがすような感じで買い物を楽しんでほしいと思って命名したのですが、そういう洒落は通じませんでした。
けっこう「中古品?」と聞かれることも良くありました。
私の店が入っていた市場自体も昭和の香りが残るようなくたびれたところなので、オンボロ市場+がらくたの相乗効果でお客さんから敬遠されていたかもしれません。
あと基本的に店頭にならんでいる物のみの商売になりますので、〇〇ある?と目的買いで買いに来られるとつらいのです。
あるものをどこにも負けない特価で売る店なんですけれども無いものは売れません。
そう考えるとやはり最大の敗因は商売を小さくはじめすぎたということでしょうか。
掘り出し物を探して楽しんでいただくような形にすると最低でも50坪くらいの店が必要なのかなと思います。
でもそれだけの物件を借りる資金もないですし、売り場を埋めるだけの商品を用意するお金もなかったですね。
また覚悟もなかったですね。
いつでも撤退できることを考えすぎ、小さくはじめることばかりを考えていました。そして時には撤退してもいいと考えながら商売していたので、そんな生半可な気持ちでは成功するわけもありません。
ただの小心者でした。
サラリーマンに慣れているとしょせん会社と資産を使って商売しているだけなので怖さを感じることはないのです。
でも自腹をきって商売するとやはりかなりの恐怖です。
選んだ商売もいけなかったですね。
日曜雑貨をなんでも安く売るというビジネスです。
もともと利幅のそんなにある商品じゃないですし、雑貨を売っている競合店は腐るほどあります。
もっと狭い分野で競争したほうがいいですね。
例えば色鉛筆専門店とか、折り紙専門店だとかです。
一分野でどこにも負けない品ぞろえを持つ店ですね。
ただそれだと地元の商圏だけではお客が期待できないので、ネットショップもやるとかです。
ということで今回のプチ起業で私には商売のセンスがないことがわかりました。
この後、平日にパートで勤めていたホームセンターで契約社員となり、その半年後に正社員となり、元のホームセンター店員生活に戻りました。
それからは起業のことは考えていません。
自分にセンスもないし度量もないことが十分にわかりましたので。
一生雇われ人でもいいと思っています。
もしどうしても商売がしたくなったら、次はフリーマーケットへの出店レベルで楽しみながらお小遣いを稼ぐぐらいですね。
私の経験から言うと会社を辞めるつもりで逃げ道として起業を考える場合は、失敗の確率はかなり高くなると思います。
起業するにあたっては、どうしてもその事業をやりたいという強い意志が求められます。
これがお金や資本といったものより、ずっと最も大事なことなのでしょうね。
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