今の日本では終身雇用の制度がすでに崩壊していると言いつつ、まだその残像が私たちの考え方に深く影響を及ぼしています。
会社を辞めるということはなにか敗北者や根性無しのようにみなされたりすることもあります。
また転職をするにも転職前より好条件で転職できることはまれで、そもそも35歳以上になってくると正社員での転職もかなり困難になってきます。
また定年前に辞めると大幅減額されてしまう退職金制度も、人々に途中での退職を思いとどまらせる要因の一つです。
会社生活が楽しいものであったらいいのですが満足のいかないものだったら最悪です。
懲役40年のイヤイヤ奴隷生活が待っています。
それなら多少お金のことは目をつむって、転職して自分のやりたいこと、自分に合った環境で仕事をしたいところです。
しかしこれを妨げているのが日本の雇用の柔軟性の無さです。
これは日本の生産性低下の原因の一つと言ってもいいでしょう。
雇用の柔軟性のなさは、いわゆる雇用のミスマッチを引き起こします。
仕事が嫌でアーリーリタイアしたいと考えている人も、現在の会社に満足できないため仕事が嫌いなだけであって、環境がかわれば仕事はそこまで嫌なものでなくなるかもしれません。
もっと雇用環境がフレキシブルになればいいのにと思うことが良くあります。
人々は自分にあった仕事を見つけやすくなります。
また、現在だとセミリタイアもゼロか100かみたいな話になりますが、雇用がフレキシブルだと5年間は休んでお金が無くなってきたらまた5年働こうということも可能になってきます。
人生の中で意図的に無職状態を作りやすくなります。
休みたくなったら休んで、働きたくなったら働くのが簡単にできるようになればいいのにと思います。
今、日本でこれを実現しようとすると派遣かバイトで働くしかありません。
日本で定年リタイア組以外の無職はある意味犯罪者扱いですが、誰でも気軽に無職を楽しめるような時代が来て欲しいものです。