九州電力の山川発電所は地熱を利用した地熱発電所です。3万KWの出力で近隣約1万5千世帯分の電気をまかなっているそうです。
私はまったく山川発電所の存在も知りませんでしたし訪れるつもりもなかったのですが、車で走っていると畑の真ん中からモクモクと大量の白い煙が吹きでている建物を発見しました。なんだろうと思い近づいてみるとたまたまそこが地熱発電所だったわけです。
こちらの発電所は一般の人も入れる展示室があるようで早速入ってみることにしました。私たち夫婦以外には誰も見学者はいません。受付では二人の女性スタッフが出迎えてくれました。
まずシアターで10分ほどの電気と地熱発電に関する映像を見ます。ちゃっかり原子力発電のPRも入っていてここは原発再稼働に熱心な九州電力だと思いました。その後は普段は15分から20分ほどかけて敷地内をスタッフが案内してくれるそうなのですが、本日は設備点検中ということで案内は無しとのことでした。ちょっと残念です。
そのかわりと言ってはなんですが設備の点検のために、下の動画のように大量の水蒸気と轟音が発生しているそうです。というのも通常は地下からの蒸気の力でタービンを回して発電するわけですが、この日は設備点検で発電はしていません。つまりタービンを回す必要はないので蒸気はタービンに送られることなく外部に放出してやらないといけないわけです。
いっぽう普段はそれほど蒸気は外に出ないし音も出ないそうです。タービンを回すのに使用された水蒸気は外部に放出されることなく冷却器で冷却されて水になったあと、地中深く送り返されます。再利用ですね。
発電所が建設される前はただの畑が広がっていたそうです。地熱発電所の多くは山の中にあるそうですが、こちらの山川発電所は平地にあるという点で非常に珍しいそうです。。鹿児島県のこの辺りは指宿温泉に代表されるようにそこらかしこに温泉がある火山地帯です。