まーきちのお気楽生活

正社員からバイト暮らしを選んだ旅好きなおじさんの日記

少し認知症のオヤジ名義の投資信託を解約して終活

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大阪の実家のオヤジは87歳、紙おむつを手放せず、ちょっと痴呆が入っていますが、普段の会話の受け答えはある程度まともです。

 

例えば

「今日、暑いな」

と言えば

「おう、ボチボチやな」

とか

「ビール飲み過ぎちゃうか?」

と言えば

「そんな飲んでるかいな。何言うてんねん」

みたいな簡単な会話はできます。

 

しかし5分前のことはもう忘れています。新しい記憶を保持することができません。固有名詞をおぼえるのも無理です。

 

 

実家にはそんなオヤジ名義の投資信託があります。通称「ブンさん」という「りそな世界資産分散ファンド」です。2007年購入時の価格で1,000万円分、びっくりです。

 

私は何も聞いていませんでしたが、1,000万円で一つの銘柄の投資信託を買うとはなかなかのチャレンジャーではないでしょうか。購入したのはオヤジが75歳の時です。そんな年齢でよくリスク商品に金をぶち込むなと思いますが、実際その翌年にリーマンショックが発生しています。さぞオヤジはビビったことでしょう。

 

しかしその後は持ち直し、現在1,000万円は860万円に減少していますが、これまで分配金を280万円もらってきたそうなのでトータルで損はしていません。母親と相談しオヤジがまだまともなうちに解約することにしました。最近、株価が下落していますが悠長なことは言ってられません。私の帰省に合わせてりそな銀行の女性の担当者2名に家に来てもらいました。

 

オヤジはもちろん投資信託を持っていることも覚えていないし、投資信託が何かということももはやわかっていないでしょう。

 

本人が痴呆が入っている場合は、ステークホルダーといいますが、この場合は私の母と、私、妹全員の同意が必要です。さらに痴呆がちょっと入っているオヤジの同意も必要で、担当者の方がオヤジに

 

「〇〇さんの投資信託をこれから解約しますね。よろしいですか?」

 

といちおう了解をとります。オヤジはわりと素直で

 

「うぉい、うぉい」

 

と返事をします。OKなようです。たぶんオヤジは言われるがままです。そして書類にオヤジの名前、生年月日等を記入します。これはオヤジの直筆でないといけません。担当者さんの指導の下、3枚くらい用紙を無駄にしたものの、なんとか書類を作成します。

 

銀行員も大変ですね。さらに妹がこの場に同席していないので、妹にも担当者から投資信託をおおよそこの価格で解約しますという説明の電話を入れます。妹もOKなのですが、あとからもめごとになると銀行も困るので、このように関係する者すべての確認を取るそうです。

 

もちろん本人がしっかりしていればこんな手続きは必要ないんですが、オヤジが本当に意志疎通できないくらいひどいと大変ですね。その場合は第三者の後見人をたてないといけません。今回でも担当の方が銀行の上司に電話でオヤジの状況を説明して手続きに入る許可を得ていました。

 

後日860万円はオヤジの普通預金口座に振り込まれ、一気に下ろすと贈与税の対象となるためオヤジの口座の通帳とハンコを管理する母が少しづつオヤジの介護費用&生活費として下ろしていくことになるでしょう。

 

これも終活のひとつですが、早めにやっておいて良かったです。高齢者の銀行取引には認知症の問題や特殊詐欺の増加もふまえて、いろいろ制限が課される時代になってきているようです。親の定期預金は子供でも簡単に下ろせない時代になってきています。

 

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