今から10年前、37才の時に起業に挑戦したことがあります。
私は合計3つの異なる会社のホームセンターに勤めたことがあるのですが、ひとつめの会社を辞めた直後の話です。
6年間勤めた私にとって最初のホームセンターは本業が材木屋兼住宅資材販売卸で、事業のひとつとしてホームセンターを経営していました。
そこでの仕事は楽しかったですね。小さい組織ですので31才で中途入社した私もいろいろな仕事にたずさわりました。
店頭での接客販売はもちろん新聞折込チラシの作成、イベントの立案・運営、新規取引先の開拓、商品政策の立案まで多岐にわたりました。
楽しかったので24時間仕事のことを考えていました。
仕事が趣味でした。
今では考えられないくらいの仕事人間でした。
店が朝7時オープンでしたので6時半に出社、よって朝は5時起床ですね。
そしてそこから店の閉店の8時まで頑張って、閉店後に売り場の変更等をガンガン夜11時くらいやっていました。
家に帰ると12時前でした。
それでも楽しかったのでぜんぜん平気でした。(残業代なし)
そしていいアイデアを思いつくと実施してみたくてたまらなくなります。
いてもたってもいられなくなるんですね。
他の店ではおいていないような商品を置いたりとか、お客様向けの新サービスとか、イベントのアイデアだったりとか店のデコレーションのアイデアなどです。
お客さんの反応を見たくなるのです。
でも全部が全部、上司の賛成をもらえるわけはないです。
するとやっぱり次第に社長や上層部と意見が合わなくなって来るんですね。
ちょっと小さい衝突が何回かあった後、もっと自由に仕事がしたくてその会社を退職しました。
今から思うと私も若かったなと思います。
そして考えたのが自分の店を持つことです。
当時そのホームセンターで親しくしていた業者さんがいました。
その業者さんはメーカーの廃番品や型落ち品、ちょっと怪しい中国輸入雑貨、どこかの会社の倒産品やアウトレット品など訳アリ品を集めるルートを持っていました。
取り扱い品は主に日用品、園芸用品、文房具、工具、おもちゃなどです。
私はその業者さんを頼って商品を供給してもらい小さな雑貨店を開くことにしました。
私の町には土日だけオープンする土日市場というのがあって、その一角に10坪ほどの小さな店を構えました。
家賃は月3万円です。
土日だけの営業ですので月に8~9日営業です。
一営業日当たりの家賃は4000円弱くらいです。
ここを選んだのはリスクを避けるために、なるべく小さく小さく事業を始めて徐々に成長させ大きくしていこうと考えていたのです。
そして営業は土日だけですので、平日の朝6時から9時までセブンイレブンンの早朝アルバイト、そのあと11時から家の近くのホームセンターでパートとして働くことにしました。
当時からダブルワーク、トリプルワークですね。
さて私は20万円分ほどの商品を仕入れて店をスタートさせましたが、これがなかなか売り上げが上がらないんですね。
良くて1万円、悪くて3000円くらいです。
なるべく安価に売りたかったので利益率は20パーセントに設定してありました。
1万円売っても儲けは2000円です。
家賃にもなりません。
最低5万円は売る必要があります。
一日の売り上げが3000円だと終わってますね。
嫁にも店番を頼むことがありましたが、嫁にもお金を渡せずあからさまに嫌な顔をされることも多々ありました。
あたりまえですよね。
私は売れない理由をいろいろ考えました。
その話は長くなるので後編に書こうと思います。
またよろしかったら読んでください。