こんな記事を目にしました。
「人生100年時代」はもともと小泉進次郎氏が言い出した言葉だと思います。
最近よく耳にする言葉です。
記事によると人生100年時代の戦略の基本は
・稼ぐ期間を延ばせるよう長く働けるスキルを身に付ける
・貯蓄の水準は、サラリーマンなら手取りの20%
・買ってもいい運用商品はおもに3つ! iDeCo、NISAの節税効果を活用
だそうです。
人生100年時代といってそんなにあおらなくてもいいのにと思います。
「稼ぐ期間を延ばせるよう長く働けるスキルを身に付ける 」
は同意しますが、特別なスキルがある人はそんなに多くはないかと思います。
そういう意味では清掃や単純作業くらいに就けるくらいの健康を維持することは基本だとは思います。(もっともロボットにとってかわられているかもしれませんが・・)
今後100年生きる人も多少は増えるでしょうが、リタイア後35年間暮らせるお金を貯めましょうと言っても、そこまで考えないといけないのでしょうかね。
きりがないですよね。
金融機関やエセ経済評論家に踊らされるのもどうかと思います。
投資商品を売りたいのでしょうか。
確かにこの世の中そういうリスクはあり,そういう問題に対処していく必要性はありますが、この人たちは煽るのが仕事のようなものです。
人々の不安につけこむコンプレックス商法みたいなものです。
彼らは煽ってネットでアクセスを集めて著作が売れるようになり、取材などを受けてメディアに出るのが仕事です。
たしかに老後への準備は必要でしょうが、そういってお金をたくさん残したまま途中で死ぬこともあり得ます。
100歳のずっと手前、案外70歳くらいで死ぬのはありそうな気がします。
私の場合、長生きしすぎて老後お金が足りなくなることも少しは心配ですが、お金をたくさん残して楽しめることも楽しめずに死ぬことも心配です。
だから必要以上の貯金はしたいとは思いません。
ALL ABOUTからのデータです。
20代 貯蓄のない世帯41.0% 平均値183万円 中央値30万円
30代 貯蓄のない世帯34.2% 平均値415万円 中央値130万円
40代 貯蓄のない世帯30.4% 平均値614万円 中央値300万円
50代 貯蓄のない世帯29.5% 平均値1124万円 中央値408万円
60代 貯蓄のない世帯28.1% 平均値1765万円 中央値740万円
60代で貯蓄のない世帯が28.1%もあります。1000万円も持っていれば中央値より上です。
貧困と言っても他者との比較の問題です。
他者と比較してちょっとでもマシなら人間は幸せを感じるものです。
絶対値ではありません。
世の中、お金や老後に関する記事を読まない人もいっぱいいます。
貧困に関する記事を読むのは貧困にあえぐ人ではなく貧困じゃない人です。
貧困じゃない人は読んで自分はまだ大丈夫と安心したいのです。
また世の中にはいいとはいえませんが宵越しの金を持たないその日暮らし的な人たちもたくさんいます。
そういう人たちの老後は生活保護コースかもしれません。
自分一人だけが泥沼に沈むのなら怖いですが、みんなで沈むのなら怖くありません。
みんなで将来はエンジョイ生活保護ライフでしょうか(笑)
リタイア後35年のために今のこの40代、もうすぐ来る50代をただその準備のためだけの時間にしたくはないと思います。
生活の楽しみと将来への準備とのバランスが大事だと思います。
人生100年時代の国家戦略 小泉小委員会の500日 [ 藤沢 烈 ]
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