自転車部品メーカーのシマノ
大阪府堺市にあるシマノ自転車博物館です。シマノは世界的な自転車部品メーカーですが、釣りが好きな方は釣り具のイメージが強いかもしれません。
ロードバイクやマウンテンバイクを乗っている人にはおなじみの会社。
私も一時期、ガチで自転車競技やっていましたので、シマノ製品にはお世話になりましたし、シマノがスポンサーのレースも多くありました。
自転車はけっこう分業制で、ブリヂストンやパナソニックなどの完成車メーカーもありますが、そのような会社もパーツは自社では作っていません。
部品メーカーからパーツを集めて組み立てるのですが、シマノはママチャリからプロが使用する競技用自転車まで、多種多様のパーツを製造する日本最大のメーカーですね。
強みは技術力を生かした競技用の高級パーツです。
シマノ自転車博物館の概要
シマノ自転車博物館は、もともと堺市の大仙公園に隣接してあった「自転車博物館サイクルセンター」が新築移転し、2022年(令和4年)3月25日にリニューアルオープン。
けっこう新しい博物館ですね。建物も内部もとてもきれいです。入館料は大人500円。タダではないです。
展示スペースは1階、2階、4階で構成され、自転車誕生期から最新の自転車までの世界の自転車の歴史や、科学的視点で見た自転車などについて、世界の自転車の実物をベースに、パネル、映像などを使い展示されています。
1階 ミュージアムプラザ
自転車の歴史をたどる10分ほどの映像上映があります。あとの展示をよく理解するためには、映像はきちんと見ておいた方がいいと思います。
2階 ホワイトキューブ
Aゾーン 自転車のはじまり
黎明期の自転車の実物展示がメイン。上部はパノラマスクリーンになっており、定期的に自転車の発展の歴史に関する映像が流れます。
1817年、今から200年前に発明された、ドライジーネと呼ばれる世界最古の自転車です。地面を足で蹴って走るんですね。ちゃんとハンドルがついて方向を変えることができます。
その後、前輪にペダルが直結され足でこいで走るようになります。足が地面から離れましたね。
オーディナリーと呼ばれる自転車。金属製のリムに金属製のスポークが発明されています。前輪が大きくなりスピードが出るようになりましたが、転倒の危険性が高い危ない乗り物でした。
今の自転車と同じようにチェーンとギヤがある後輪駆動の自転車が発明されました。
その後、今と同じような空気入りのタイヤが誕生し、乗り心地が圧倒的に改善されました。
Bゾーン 自転車のひろがり
こちらはもう少し新しい自転車から最先端の自転車まで、いろいろな用途に進化発展した自転車を展示しています。
こちらは初期のロードレーサー。
こちらはもうちょっと新しいですかね。おそらく1950~1960年代。
リヤディレーラー。
クランク。
フロントディレーラー。
ブレーキレバー。軽量化のための穴あき加工が施されています。
こちらは1980年代初期でしょうか。ブレ―ワイヤーがハンドルに沿うようになっていますね。エアロタイプ。
シマノ製最高級コンポ、当時のデュラエースαXのシフトレバー。Wレバーとも言いますね。
最近はあまり見かけないブレーキのタイプ。
こちらはCEEPOというブランドの2022年型のトライアスロン用自転車。デュラエース搭載で価格は150万円くらいするみたい。パーツ50万、ホイール30万、フレーム70万くらいかな。
最新型のデュラエース搭載。
11段後ろギヤ。私が乗っていたころは7段から8段への移行期で、8段でもすごかった。ハブの幅は変わっていないと思うので、同じスペースにより沢山のギヤを組み込むのは技術の進歩。
デュラエースのビンディングペダル。
ディスクブレーキですね。ロードバイクにディスクブレーキが搭載されるようになってきたのは21世紀になってからですかね。私のやっていたころには無かった。
別の自転車ですがデュラエースのブレーキレバー。1990年ごろからWレバーがなくなり、ブレーキレバーで変速操作するようになってきました。
デュラエースのフロントブレーキ。
同じくフロントディレーラー。
私の小学生の頃、こんな自転車が流行っていました。
漫画雑誌の裏表紙とかによく広告が載っていましたね。
買ってもらえなかったけど、ちょっと憧れていた。
ダウンヒル競技用のマウンテンバイク。前後ディスクブレーキで、フロントサスのストロークがハンパない。もちろんリヤサスもついている。
実際のロードバイクを持ち上げてその軽さを体感するコーナー。こちらの自転車で6.9㎏。さすがに7㎏を切ると軽い。私が乗っていたころはカーボンフレームが登場し始めた頃でしたが、それでも8㎏台が一般的。
自転車ギャラリー
ギャラリーコーナーですが、高級車がけっこう無造作に飾られています。
イタリア製のコルナゴ。昔からレースで使用されている伝統と歴史のあるメーカー。
伝説のヒルクライマー、マルコ・パンターニが乗っていたイタリアのカレラのフレーム。クラウディオ・キャップチもカレラチームでカレラのフレームに乗っていましたね。
ベルギーの英雄、エディ・メルクスのブランドのフレーム。その後ろは今もメジャーなトレックですね。
コルナゴと同様、昔からレースに使われてきたピナレロのフレーム。ホイールはデュラエースのエアロホイール。
イタリアのフランチェスコ・モゼールのフレーム。マニアにはたまらんですね。吊るすのではなく一台一台床に置いてもらって、溶接の具合など360度から鑑賞させていただきたい。
チネリやLOOKのフレームも見てみたい。シマノと関係ないけど。
こちらはマウンテンバイクですが懐かしいロックショックスのサスペンション。今もあるのかな。
FOXも私がやっていたころから有りました。
4F:自転車歴史回廊
4階はシマノの誇る最高級コンポーネントのデュラエース、XTRが展示されていました。
マウンテンバイク用の最高級コンポーネントのXTRシリーズ。セットで買うと昔から20万円以上していたような。それにフレーム、ホイール、サドル、ハンドル、サスなどを揃えると完成車で50万円コース。
ブレーキレバーにシフト変速レバーが内蔵されていますね。
ディスクブレーキが出てきていますね。
最新型のデュラエースのクランク。デザインだけでいうと、ごつすぎてあまり好きではないです。
リヤ11段変速を可能にするリヤディレーラーもすごいですね。昔はギヤごとの位置決めシステムもなかったんですけど、私がやっている頃からSISシステム(シマノインデックスシステム)という位置決め機構が登場してきました。
11段フリーホイール。シマノは創業以来、フリーホイールの製造を強みにして発展してきたメーカーのようです。
最新型のXTR。おいくらなんでしょう。値段は書いていません。