
大阪府岸和田市、南海電車の蛸地蔵駅で下車しました。
南海っぽいデザインの駅舎です。

蛸地蔵とはまたユニークな駅名だなと思ったら近くに天性寺(蛸地蔵)があるようです。
かつて岸和田城に一揆が襲来したときに1人の大法師(地蔵尊の化身)と数千の蛸が城の危機を救ったことから、この寺に地蔵尊を安置したと伝えられているそうです。
数千のタコが襲ってきたら、それは怖いですね。🐙
駅舎の天窓にはこの「蛸地蔵物語」が描かれたステンドグラスがはめ込まれているそうですが、確かにステンドグラスがあります。

さて、蛸地蔵も気になりますが、今回は駅近くの岸和田城へ行きました。
続日本100名城に指定されています。
100名城の大阪城、千早城に次いで大阪では重要な城といっていいでしょう。

城の正門である櫓門です。

小ぶりですが立派な天守です。
左の木の陰には小天守もあり、大小両方写っている写真も撮ったはずですが、なぜかスマホに保存されていませんでした。
岸和田城は戦国時代に和田高家が築いたとされ、以後松浦氏や小出秀政が改修。江戸期は岸和田藩の中心として岡部氏が治めました。明治維新後に天守は失われ、現在の天守は昭和29年に再建されたものです。
現在は三層ですが、もともとは五層の天守だったそうです。

天守の前には国指定名勝岸和田城庭園(八陣の庭)がありますが、この石と砂利の庭がそうみたいです。

昭和28年に日本の昭和期における代表的な庭園研究家であり作庭家でもあった重森三玲(しげもりみれい)氏によって、設計、作庭されました。
中国三国志の英雄として名高い諸葛孔明(しょかつこうめい)の「八陣法」をイメージしたそうです。

上から見てみないとよくわからないですね。(岸和田市HPより拝借)

入場料は300円です。

館内は基本的に撮影禁止でした。

1階は岸和田を代々治めた岡部氏に関する展示です。
現在の静岡県の岡部町出身の岡部氏は江戸時代の初めから大政奉還の時までずっと藩主だったようです。
途中で転封とかなかったんですね。

2階に登る階段です。

2階は企画展示の近代岡部家の歩み展でした。
明治以降も岡部家は大臣を複数輩出しており名家ということがわかります。
東京オリンピックの馬術代表の方もいるんですね。

3階は展望台です。
岸和田市はそれほど高い建物がないので眺めがいいです。
和泉山脈が見えます。

大阪湾の方向です。
空気が澄んでいたので淡路島や六甲山も見えていました。

真ん中の建物は岸和田市役所です。
岸和田と言えばだんじり祭り、野球の清原選手の出身地ということで、大阪の中でもちょっとやんちゃなイメージがあります。
岸和田城のお隣にはだんじり祭りについて学ぶだんじり会館もありますが、一度行ったことがあるし閉館時間の5時がすぐなので見学しませんでした。