八ヶ岳山麓の野辺山高原にある野辺山宇宙電波観測所にやってきました。
日帰り旅の途中であまり時間はないですが、無料なのでサクッと見学しようと思います。
見学予約は不要で、ふらっと思いつきで訪れても中に入ることができます。
見学受付
まずは守衛所で受付をしないといけません。
守衛所は無人くんでした。備え付けのタブレットで受付を済ませるようです。
人数と何県から来たかを入力するだけ。その他の個人情報の入力はなし。簡単ラクラクでした。
国立天文台野辺山宇宙電波観測所
東京都三鷹市に本部がある国立天文台。野辺山宇宙電波観測所は国立天文台の全国にいくつかある観測所のひとつ。
電波観測所なので宇宙からやってくる電波を観測して、宇宙を研究する施設です。
国内だけでなく海外からの研究者も受け入れて、さまざまな観測と研究が行われているそうです。
主な観測施設はミリ波干渉計、45m電波望遠鏡、太陽電波強度偏波計、電波ヘリオグラフなどの観測施設があります。
と言われても何が何を観測するための機器なのかわからないですね。
携帯電話禁止
受付を済ませて、少し進むと携帯電話の電源を切るか機内モードにしてくださいという案内がありました。
写真を撮らないといけないので機内モードにします。
ケータイの電波くらいでも観測に影響を与えるんですね。
ミリ波干渉計
6台のアンテナをケーブルでつないで同時に観測することで、最大で直径約600mの電波望遠鏡に相当する解像力で天体画像を描き出します。
主に天体の様子を細かく調べることに威力を発揮してきました。アンテナは専用の移動用台車を使い、最適な観測位置へと場所を変えることができます。現在、科学運用は終了しています。
https://www.nro.nao.ac.jp/public/teles.html
手前にレールがあって専用の親子台車を使うことで、この巨大なアンテナを移動させることができたようです。
今はもう使われていないそうですが、動かしているところを見てみたかったですね。巨大なアンテナが6基並ぶのは壮観です。
アンテナの直径は10m。6台並べても1台でもかなり写真映えします。
もうメンテナンスされていないのか、かなり錆が目立っていました。
45m電波望遠鏡
直径45mのパラボラアンテナをもつ巨大な電波望遠鏡です。
「ミリ波」と呼ばれる電波を観測できる電波望遠鏡では世界最大級の口径です。この大口径を活かして天体からのかすかな電波をとらえます。
電波望遠鏡の紹介 | 国立天文台野辺山について | 国立天文台 野辺山
微弱な電波でも大口径ほど増幅できて観測可能となるのでしょう。
45m電波望遠鏡は理論的に予想されていたブラックホールの存在を、観測で実際に証明したりと、世界的な観測成果を出しつづけているそうです。
台座部にはレールがあり、モーターで360度回転させることができます。1周約22分。
パラボラアンテナを傾斜させる部分。黒いところがギア状になっています。
銘板には三菱電機製造とありました。モーターなどが三菱電機製でしょうが、現地での組み立てには建設会社も協力したのでしょう。
アンテナがこのように真上を向いている時はメンテナンス期で観測休止中らしいです。
太陽電波強度偏波計
太陽全体からくる電波の強さと電波の特性(偏波)を測定し、太陽活動の様子を調べる装置です。8台のアンテナを使い、7つの周波数を同時に観測しています。3.75GHz帯の観測では、50年以上継続していて(アンテナは何回か更新しています)、太陽の長期変動を調べるうえで、貴重なデータを取得しています。
内容が難しいので引用ばっかりになってすみません。不正確なことを書くよりマシかと思います。
電波ヘリオグラフ
太陽専門の電波望遠鏡です。84台のアンテナを使い、直径500mの電波望遠鏡に相当する解像力を実現しています。太陽表面の活動のタイムスケールは1秒以下のものから10年以上にわたるものまでさまざまですが、最大で毎秒20枚の画像を得ることができる性能を活かし、ビデオカメラのように太陽の活動をモニターしています。2015年4月から名古屋大学宇宙地球環境研究所が運用を引き継ましたが、現在、運用は終了しています。
ベジタボール・ウィズ
観測所の隣にあるベジタボール・ウィズという南牧村の公共施設があります。屋上が展望台になっているので登ってみることにしました。
高さが中途半端で、観測所の全貌はあまり良く見えませんでした。