まーきちのお気楽生活

正社員からバイト暮らしを選んだ旅好きなおじさんの日記

ホームセンターの棚卸はウ〇コレベル だから日本のサービス業生産性は先進国最低なのだ

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以前勤めていたホームセンターは3月と9月決算だったので、棚卸は2月と8月だった。棚卸と言えばホームセンター従業員なら誰もが恐れる一大イベントだ。

 

なにせ小さい店でも5万品目、大きい店だと15万から20万品目あることも珍しくない。従業員はもちろん総出、本部のバイヤーとかもこの日ばかりは応援にやってくる。

 

目次

 

棚卸は事前準備が重要

 

勤めていた会社では棚卸10週チェック表というのがあって、棚卸の2か月半前から準備は始まる。メーカーへの返品処理や、破損品の減損処理はなるべく事前に行っておく。

 

細かいところでは陳列什器をずらして什器の下に商品が落ちていないか確認する。そこまでやるのである。狂っているとしか思えない。キャスター付き什器ならまだわかる。

 

これをキャスター無し什器でもやろうとするからビックリだ。やってみればわかるが、あの陳列什器一列ずらすというのは相当大変である。まあ、1m定規を什器の下に差し込んでヒョイヒョイと探ってみて「やりました!」とウソの報告をすることも多い。たまに百円玉とか出てくるとラッキーである。

 

環境に左右される外売り場

 

棚卸が外売り場担当だと過酷すぎる。外売り場というのは園芸用品や、建築資材、石材など、主に屋外で使われる商品を扱う売り場である。

 

外売り場の棚卸は基本的に天候に左右される。真夏はたいてい炎天下だ。事前にかなり売り場整理をして数えやすいようにしておくが、熱中症寸前になりながら、あほみたいにレンガを一個一個数えるのである。煉瓦も1種類や2種類ではない。デザイン違いで30種類くらいある。石材も多種多様あり、園芸用の用土も種類は多い。コンクリートブロックなどもある。重量物も多い。

 

また冬は逆で寒風吹きすさぶ中、同じことをする。雨が降ればカッパを着て行う。低体温で唇が真っ青になり、ハンディターミナルを握る手がかじかむ。ホームデポなどのアメリカのホームセンターでも同じようなことやっているのだろうか。

 

長尺物の棚卸

 

また木材や塩ビパイプなど長いものは4mある。場所を節約するため専用什器に立てかけて陳列する場合が多いが、この場合は人が乗ったパレットをフォークリフトで持ち上げ上から数えることが多い。これは高所恐怖症の人にはきつい。誤って転落すれば死ぬこともあるのではないか。

(ちなみにこれはフォークリフトの用途外使用と言って法律上禁止されている。でも店は黙認。)

 

ネジ類の棚卸

 

さらにバラ売りのネジなんてものもある。昔はパックに数本入ったネジ、ナット、ワッシャーセットみたいなのが多かったが、大きい店や職人向けをアピールする店では、ネジ1本、ナット1個から販売する「ばら売り」を提供している店が多い。

 

するとこれも1個、1個ちまちまと数えるのだ。気の遠くなりそうな作業である。M3のワッシャなんて小さすぎてなかなか指でつかめないし老眼にはきつい。ボルト、ネジ類は種類もサイズもムチャクチャある。まあパートさんの暇なときに事前に数えてもらうことが多いが、それなりの労力は必要である。

 

こんなのは近くの小学生呼び寄せて職場体験だと言ってやらせてあげたいくらいだ。ユーチューバーやケーキ屋になりたいと言っている浮かれたガキに、大人になったらこんな地味な仕事もあるのだと教えておいたほうがいい。それこそ本当の教育だ。それに手が小さいからきっと小学生の方が数えるのは速いぞ。

 

切り売り商品の棚卸

 

またチェーン、ワイヤー、金網やクッションフロア、テーブルクロスなどの切り売りもある。思いのほかこの手の商品は多い。こちらは重量から算出したり、残りの直径から算出したりすることもあるが誤差は必然的に大きくなる。散水ホースくらいなら引っ張り出して実際に長さを計っていたような記憶がある。まー、これも面倒くさいわ。

 

実在庫と理論在庫

 

最近ではどこも自動発注システムが入っている場合が多いが、発注は理論在庫をもとに行われる。理論在庫とはコンピュータ上の在庫で、納品されればコンピュータに数量が登録され、売れればPOSレジ経由でマイナスされる。しかし万引きや商品破損で後処理を忘れたとか、いろいろな理由で理論在庫は実在庫と合わなくなってくる。そこで棚卸をして理論在庫を修正する必要がある。

 

しかし理論在庫と実在庫の乖離が多い場合、特にマイナス側の時、それはロス率とよばれ、ロス率が高いといろいろ上層部からにらまれる対象になる。はっきりいって店は極限まで人員が減らされているから万引きしようと思えばいくらでもできる。特に外売り場は夜6時以降は閉店まで無人の場合も多い。

 

また棚卸以外の通常時に、実在庫と理論在庫の差に気づいて理論在庫を修正するには店長、副店長の管理者の許可が必要となる。まあ、従業員の不正を防ぐ意味があるのだろうが、はっきり言ってクソ面倒くさい。それが仕事だと言えばそうなのだが、もう少し何とかならないのかと思う。

 

モチはモチ屋に任せろ

 

あとこのホームセンターの会社は業界最大手のひとつのくせに、棚卸に専門の業者の手を借りていなかった。

 

www.ajis.jp

 

ひとつ前に勤めていたホームセンターの会社はエイジスさんに入ってもらっていた。エイジスさんは店内商品なら非常に誤差少なく手早く数えてくれていたので助かっていた。

 

なにせ最後に勤めていた会社はケチの極みだった。経費削減のためなのだろうか。

 

まとめ

 

いろいろ書きましたが、結局業務改革できるポジションに上がれなかった自分の力不足ですね。まあ、会社辞めたので今はどうでもいい話です。

 

 

 

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