北海道を目指す4日間の旅行の3日目です。
人気のリゾートしらかみ号
偶然乗ることになった、快速リゾートしらかみ号です。五能線経由で秋田と青森を結びます。
けっこう人気で夏休みなどは早めに指定券を取らないと乗るのも難しいようですね。
(知らなかった😅 どちらかと言うと地元の人が乗るような純粋な各駅列車が好きです)
リゾートしらかみ号はデザインの異なる「橅(ぶな)」と「青池」と「くまげら」の3編成があり、私が乗車したリゾートしらかみ1号は橅編成です。
緑の車体で当然ながら世界遺産白神山地の天然ブナ林をイメージしているんでしょうね。
秋田から青森まで走行距離247.6km、約5時間の汽車旅です。
豪華な車内設備
青春18きっぷ+530円で利用できるとは思えない豪華な列車です。
東北の夏祭りをイメージしたカラーのシートはリクライニング付き。
座席の背面には大きなテーブルがありますね。特急列車みたいです。
肘掛けからもテーブルが出てきました。
先頭車には展望デッキもあります。車内は青森ヒバや秋田杉がふんだんに使われています。
列車は4両編成です。私の座席は先頭車の一番前(東能代まで)、東能代で進路変更を行ったあとは日本海が見える側の席です。
直前に指定券を取ったわりにはいい席です。
この日はあまり乗客は多くありませんでした。4連休後の平日だから? コロナか?
天井にはテレビモニターがあり沿線風景や駅の情報、観光案内などが流れています。
3号車には売店コーナーがあります。秋田と青森ゆかりのドリンクやお菓子、おつまみの他、白神山地の水で淹れたコーヒーなどを販売していました。
雄大な八郎潟
秋田を出てしばらくすると、列車は八郎潟付近の広大な田んぼの中を走ります。遠くに見える山は男鹿半島の男鹿三山と寒風山。
車掌さんがところどころ車内放送で観光案内を行います。
東能代駅
9時20分、東能代駅に停車。ここで列車の進行方向が変わります。
進行方向に合わせて、シート下のロック解除レバーを足で踏んで、座席を回転させないといけません。
おそらく混んでいると前後の列の人と協力し合って、タイミングを取りながら回転させないといけませんね(笑)
東能代で運転士や車掌が変わるようです。ここからは秋田運輸区から東能代運輸区担当になると言っていました。
(この先の鯵ヶ沢?から先はつがる運輸区担当になります。このあたりもさすが長距離列車ですね)
五能線の起点駅
リゾートしらかみのくまげら編成カラーの待合室。東能代駅は五能線の起点駅となります。
五能線は東能代駅から青森県内、奥羽本線の川辺駅までの延長147.2㎞のローカル線で、そのうちの80㎞以上が美しい日本海沿いを走ります。
能代駅
東能代の次は能代に停車。こちらが能代市の中心市街地に近い駅ですね。
能代は木材産業と田臥勇太選手の出身、旧能代工(現 能代科学技術高等学校)があるバスケットボールの町。
能代駅で15分ほど停車し、リゾートしらかみのアトラクションのひとつ、バスケットボールのシュートチャレンジがプラットホーム上で開催されました。
乗客の子どもたちが参加していました。見事ゴールを決めると何かもらえるのかな。
観光列車ということで、ただスピードを求めているわけではなく、ハード、ソフト両面で観光客を楽しませようとしているんですね。
能代駅のスタッフが対応しているようですが、手間暇かけてリゾートしらかみ号は利益は出ているのかな。スタッフの空き時間で片手間にやっているぶんにはいいですが。
美しい日本海沿いを走行
能代を出てしばらくすると日本海が見えてきます。雨こそ降っていませんが、曇り空なのがちょっと残念ですね。
10時06分、岩館駅に停車。 秋田県最後の駅になります。
五能線の普通列車と交換します。
絶景ポイントではスローダウン
五能線はかなり海岸近くを走りますね。
この付近は絶景ポイントということで案内放送があり、列車は速度を落としてゆっくり走ります。乗客のみなさんカメラで写真撮ってます。
繁忙期で海側の席が確保できない場合、山側の座席はちょっと残念ですね。海側でよかったです。
案内放送が吉幾三
列車が秋田県から青森県に入ると、観光案内ナレーションが青森県の大スター、吉幾三になりました。
吉幾三がこれから先、終点まで要所要所で登場します。津軽弁の解説入りで話していますが、よく聞こえません。大音響かつスピーカーのせいか声が割れてかなり耳障り。
比内地鶏鶏めし弁当
まだ10時半ですが腹が減ったので、秋田駅で買った駅弁を食べることにします。秋田比内地鶏こだわり鶏めし税込1000円。
リュックの中で斜めになったので、ご飯と具が右によっています。
右上のスジャータのようなカップに入っているものはなんだろう?と思ったらじゅん菜でした。初めて食べるような気がします。つるっとして美味しいですね。
じゅん菜の生産量は秋田県が日本一、2位が青森県です。
ウェスパ椿山駅
陸奥岩崎駅付近です。振り返ると世界遺産の白神山地。このあたり白神山地はかなり海まで迫っています。
10時38分、有名な不老不死温泉の玄関口でもあるウェスパ椿山駅に停車です。ここから乗車する人、ここで下車する人も何人かいました。
青森まで全線乗車する人は案外少ないのかもしれませんね。
観光施設としてのウェスパ椿山は2020年10月に閉鎖になったとウィキペディアにあります。
深浦駅
10時57分、リゾートしらかみ号は深浦町の中心地である深浦駅に停車します。
約10分間の停車です。
平日ですが学校は休みなのでちびっ子も乗っていますね。
ここで青森からきたリゾートしらかみ号とすれ違います。青池編成です。
カラーは違いますが、使用している車両は一緒ぽい?です。
こちらは私の乗っている橅編成。ハイブリッドディーゼル車両です。
鯵ヶ沢駅
リゾートしらかみ号は深浦を出た後も鯵ヶ沢まで海岸沿いを走ります。
11時44分、鯵ヶ沢駅に到着。鯵ヶ沢町と言えば舞の海秀平に代表される相撲の町。そしてブサかわ犬のわさおが住んでた町ですね。
ここからは海と別れ、津軽半島の内陸部に入っていきます。
鰺ヶ沢と五所川原の間では、津軽三味線の奏者が二人乗ってきて、先頭車の展望ラウンジで生演奏を披露しました。
その様子はモニターと車内放送で各車両で楽しむことができます。
リゾートしらかみ、いたれりつくせりですね。
気になったので調べてみると、ここまでJR東日本がこのリゾートしらかみに力を入れるのは、リゾートしらかみ単体で利益を上げるというよりも、リゾートしらかみを目玉に関東方面からの観光客を呼び込み、ここまで来るまでの東北新幹線や秋田新幹線で利益をあげるという背景があるようですね。
私みたいに18きっぷで来ている客はJR東日本にすれば期待外れ野郎か。。(笑)
五所川原駅
吉幾三の出身地、五所川原市の五所川原駅。駅近くには吉幾三ミュージアムがあるらしいです。
吉幾三はいいですが、ほんとうはここで津軽鉄道に乗り換え、太宰治の生家がある金木に行こうと考えていました。
津軽富士こと岩木山は雲がかかって見えません。
弘前の手前、五能線の終点である川部駅で本日2回目の進路変更を行います。
弘前駅
春の桜の有名な弘前にやってきました。弘前も観光しようと思っていましたが、また今度ですね。青森へ向かいます。
弘前駅で本日3回目の進路変更を行いました。
八甲田山も雲がかかっていますね。
リゾートしらかみ号は青森駅の手前、新幹線との乗換駅である新青森駅に到着。
駅構内にはねぶた祭のミニチュアが並びます。
五所川原の立佞武多。吉幾三の説明によると高さ20mもあるらしい。コロナがおさまって祭りがまた開催されるようになったら見に行ってみたいです。