特別養護老人ホームのショートステイが延長され、正式入所になりそうな父親の話です。
未明の電話
9月6日から8日の3日間、大阪の実家に帰省していました。
9月7日の朝4時45分、実家に突然の電話がありました。電話は1階にあって、私たちは2階で寝ていましたが、その夜は私はなぜか目が冴えてまったく眠られず、その電話にすぐきづきました。
電話はなかなか切れません。1階には母が寝ていますが、気づかないのかな。
しばらくすると2回目の電話があって、母が何か話をしています。こんな時間の電話はロクなもんじゃないから、何だろうと思って私は1階に下りました。
睡眠不足でまったく頭が働いていませんが、母から電話を代わって話を聞くと父が入所中の特別養護老人ホームからでした。
午前4時半の巡回で父に多量の血尿が見られる、また口のまわりに血がついている、38℃の発熱があるということで、病院に搬送したいので来て欲しいという件でした。
えっ、搬送?自分の車で?どこの病院に?この時間に開いている病院あるの?といろんな疑問が頭の中を駆け巡りましたが、救急車を呼ぶので一緒に乗って病院へ行って欲しいということです。
そういえば以前に特養の担当者と話をしていた時にそんなことを言われていたな。
救急車で搬送
私と母親と妻の3人は準備して車で特養へ向かいました。特養は近くて交通量の少ない早朝なら車で5分くらいです。5時半に特養に到着しました。
特養の宿直の方に会い挨拶して、その10分後くらいに救急車が来ました。救急隊員は3人で、救急車の中からストレッチャーを出して、特養の中へ入っていきました。
コロナのため私たちはエントランスまでで中までは入ることはできません。
しばらくして父がストレッチャーに載せられて運ばれてきました。ちょっと何事が起ったのか?とビックリしたような顔をしていました。
母が「お父さん」というと首を振って「うぉー」と声をあげました。
父は救急車に載せられ、母と妻が救急車に乗って病院まで行くことにしました。救急車って付き添いは2人まで乗ることができるんですね。
私は自分の車で病院へ向かうことにしました。
問題はどこの病院に行くかですが、コロナと早朝という時間もあってなかなか決まらないようです。救急隊員さんがいろいろ電話をしてくれていました。
交通事故発生
そんな時です。
近くでなにか悲鳴のような声がしたと思ったらガッシャ―ンと車のぶつかったような音がしました。
睡眠不足で頭のまわらない私はアホが交通事故起こしよった、バカだなあと思いました。
しかし待てよ、車対人なら怪我人がいるかもしれないと思い、確認しに大通りにでてみました。
原付と車との事故のようです。
交差点で人がピクリともせずに倒れていました。その周りには3人くらいが取り囲んでいました。見たところ地面には血だまりがあるような(そこまで近づいたわけではないので、そんな気がしただけです)
死んでるんちゃう?と思いました。
えらいこっちゃ、これは救急車呼ばなきゃと思い、スマホを手にしますが、救急車?
今、救急車いるやん。
私はあわてて父を載せた救急車のほうへ戻り、救急隊員の方に「すぐそこで交通事故です!けが人がいます!」と伝えました。
すると3人の救急隊員のうちの2人がたぶん医療器具の入った箱だと思いますが、それを持ってダッシュで走っていきました。
おそらく通常よりタイムロスは少なく応急手当ができたのではないでしょうか。
5分ほどで別の救急車とパトカーが駆け付け、怪我人は搬送されていきました。
戻ってこられた救急隊員は
「すみません、途中で。別の救急車に引き継いできましたので大丈夫です」
私が「大丈夫でした?」と聞くと、「意識はなかったです」と答えられました。
救急隊員は大変な仕事ですね。頭が下がります。
(後日大阪府警のホームページを見たら9月7日に大阪で死亡事故が1件ありましたが、別の市でした。いちおう助かったのかな?そうだとすれば良いですが。)
遠くの病院へ
その後、7件目で受け入れてくれる病院が見つかりました。大阪市淀川区にある聞いたことのない病院です。けっこう遠いですね。
病院決定まで1時間弱くらいかかりました。救急車が特養を出たのは午前6時半です。
救急車はサイレン鳴らして赤信号でもどんどん進んでいくので、私がそのあとをついて走るわけにはいきません。
私は病院にゆっくり向かいました。さっきの交通事故で交差点に倒れていた人の姿が脳裏に焼き付いているので、むちゃくちゃ慎重に運転しました。
こわいこわい~。
救急車は40分で、私は1時間でその病院に到着しました。
入院することになりました
父は病院で調べてもらった結果、尿路感染症による血尿と発熱ではないかという診断でした。
血液サラサラ薬を飲んでいるので出血が多かったのかもというお話。
同時にコロナの検査もあったようで、こちらは陰性でした。
とりあえず救急外来の処置室で抗生剤の点滴を受けますが、ブルブル震えがとまらず、救急車に乗った時より具合が悪いようで、よくドラマで見る血圧と脈拍がモニターに映し出されている機械につながれていることもあって、このまま死んじゃうんじゃないかと思いました。
見ててむっちゃ疲れました。
しばらくして安定し入院病棟へ運ばれ、私たちは入院手続きについて説明を受けました。担当になるお医者さんによるとおよそ2週間は入院して様子を見た方がいいのではないかという話でした。
入れ歯が大事
突然の入院なので準備ができていません。
パジャマやタオル、紙おむつなどは日額いくらですべて病院で手配してくれるのですが、落ち着いたら自力で食事をとるので入れ歯が必要です。
入れ歯はまだ特養に置いてきたままです。
特養には2週間ほど入院することになり、いったん荷物をすべて回収すると伝えました。
母と妻を乗ってきた車にのせ実家に帰りますが、その途中で荷物を回収しました。
実家に着いたのは午後12時半、途中スーパーで買った弁当を家で食べました。朝食は病院内のローソンで買ったおにぎりとサンドイッチを食べただけですね。
午後4時まで家で休憩し、入れ歯に父の靴、ラジオを持って再び病院へ行きました。妻も一緒です。睡眠不足もあるし、大阪市内の道を運転する自信はあまりないし、交通事故がこわいので電車で向かいました。
病院までは電車でも1時間ほどかかりました。とりあえず持ってきた入れ歯などを渡し任務完了。
なんだか朝から非常に疲れた一日でした。ただ父の入院が私の帰省中で良かったです。母にはえらく感謝されました。
いろいろ手伝ってくれた妻にも感謝です。
しかし今後もまたこういうことが起こりえるのでなるべく休みは大阪に帰った方がいいのかな。
とりあえず次は退院時だな。
(妹もいるけど平日は仕事しているし車の運転ができない。)