以下、非正規で働く50男のひとりごとです。
同一労働同一賃金は堅持して欲しい
昨日、非正規雇用者に対するボーナスおよび退職金に関する判決が2件出ました。いずれも原告の敗訴ですね。
個人的には同一労働同一賃金が守られていればいいので、職務内容に差があれば待遇に差があってもいいと思います。
ただ今回の場合はどれほど正社員と非正規の間で差があったのか、あるいはなかったのか、報道だけではよくわからないところもあります。
退職金、ボーナスいっさい認めないというならそれだけの職務内容の差があったということなのでしょう。
そうでないと裁判所は政府主導で今年4月から始めた同一労働同一賃金に反する判決を出してしまったことになります。
非正規が受け持つ仕事は楽ではないことも
私は財閥系の東証1部上場企業からワンマンオーナーの中小企業までいろいろな会社、職場を経験しましたが、はっきりいってコンビニのレジより楽な正社員の仕事は世の中いっぱいあると思います。
(37歳の時にWワークでセブンイレブンのレジ1年経験)
会社にもよりますが、非正規が受け持つことの多い最前線の仕事は特別なスキルは必要でないけれど精神的肉体的にきつい場合も多いです。
今回の原告もそこのところを認めてほしいという気持ちがあったんじゃないでしょうかね。
そのあたりは正社員しかやったことしかない人には分からないだろうな~。まして最高裁の裁判官みたいな超エリートにはね・・・
あとネット上では契約だから仕方がないという意見もありますが、契約内容が妥当か憲法、法律と照らし合わせて裁判所に判断してもらうのは構わないと思います。
今後こういう訴訟は増えてくるんじゃないでしょうかね。その前に政府なりが有効な基準を示さないと。(もう出しているのかな?)
非正規の待遇が上がると
ネット上では「正社員になれる努力をしてこなかったからだ」という、おそらく正社員側の意見も散見されますが、これに関してはロスジェネ世代など正社員になりたくてもなれなかった時代もありますし、一度非正規のスパイラルに陥ると正規に復帰するのはかなり難しいのは事実です。
そもそもみんながみんな正社員になってしまったら、おそろく既存の正社員の給料は減ってしまうでしょうしね。
日本は非正規化やりすぎちゃったんですよね。現在のように4割が非正規になって、非正規が1大勢力になってくると、そりゃ正社員VS非正規の構図になってきますよね。これが9対1なら大きな問題にはならなかったと思います。
今は格差とともに社会の分断が進んできています。
今後は正社員が沈んでいく
トヨタの社長も経団連も言っていますね。終身雇用を維持するのは無理と。
たぶん経営側は一部エリートを除いて日本国民総非正規化を考えているんじゃないでしょうか。(笑)
今後、徐々に年功序列が崩壊、解雇要件が緩和されて、会社が労働者を首切りしやすくなるんじゃないでしょうかね。
そのかわり業績に貢献した人にはたっぷりインセンティブが支払われる。今後は1割の優秀な社員が9割の給料をかっさらうじゃないですかね。残念ながら正社員も将来は安泰とはならないはずです。
今回の判決でちょっと冷や水浴びせられた感じですが、同一労働同一賃金の流れはとまらないと思います。
しかも上の方に収斂するのではなく下の方に収斂していくでしょうね。非正規は今より現状が悪くなることはないと思いますが、特別スキルの無い正社員には厳しい世の中になっていくと思います。
私の場合は
私は正社員でも長く働いてきましたし、非正規でも何年か働いています。ここ3年半は非正規勤務ですね。準社員という身分でボーナス、退職金はありません。
私の場合は好んで非正規やってますし、生活もカツカツでもないのでボーナス、退職金はなくても気にしません。すべて織り込み済みです。
私の職場ですが非正規のメリットは
・ストレス少ない
・責任少ない
・休み取りやすい
・残業しなくていい
・会社を辞めるハードルが低い。いつでも辞められる。
今はメリットの方が大きいです。
まあ私みたいな変わった人間もいるので多様な働き方があった方がいいですが、正社員希望の人が正社員になれるような世の中になっていかないといけないです。
非正規にもボーナスは出した方がいい
今回の判決ではゼロ回答でしたがたとえば非正規のボーナス、退職金が正規の3分の1とかでもなってれば、非正規のモチベーションはかなり上がるんじゃないでしょうかね。
特にボーナスは当然業績に連動するものですから、非正規が会社に貢献していないことはありえず、同額でなくてもいくらかはもらう権利はあるんじゃないでしょうかね。