北陸2泊3日旅行の最終日です。妻は金沢市内で知人の結婚式に出席、私は夕方まで一人で主に富山を観光します。
宇奈月温泉へ
金沢駅を朝7時26分に発つ北陸新幹線はくたか号に乗車しました。まずは黒部宇奈月温泉駅を目指します。
北陸観光フリーきっぷのフリー区間内で最も東側の駅です。
梅雨の晴れ間で、車窓から剱岳や立山も見ることができました。東海道新幹線からの富士山の眺めもよいですが、北陸新幹線からのこの眺めもなかなかの絵だと思います。
金沢から36分、8時02分に黒部宇奈月温泉駅に到着しました。
富山地方鉄道に乗り換え、宇奈月温泉を目指します。
むかし新卒で入った会社の社員旅行で、宇奈月温泉に行ったことがあるのですが、なにせ行きのバスの車内から酒を飲んでいて、記憶があまりありません。😅
25年くらい前の話です。どうせ酒浸りになるなら近場でOKです。もったいない。💢
黒部峡谷鉄道
宇奈月に着いてからは黒部峡谷鉄道のトロッコ列車に乗ります。特に予約とかはしていませんでした。
おそらく初めての乗車です。社員旅行のときも乗ったことはないはず。記憶にありません。
黒部峡谷鉄道は宇奈月と終点の欅平20.1kmをを結ぶ鉄道ですが、ケチな私は欅平まで行かず途中の黒薙駅を往復することにしました。
欅平往復だと3,960円しますが、黒薙駅往復だと1,320円です。😀
切符売り場で「黒部ダムまで行きたい」とトンチンカンなことを言っている爺さんがいて対応に時間をくっていました。
欅平から遭難覚悟で歩いていけばいいのに。
(下ノ廊下という峡谷沿いのヤバい登山道があります)
改札で紙の乗車券に鋏を入れてもらいました。行きの列車だけ3号車と指定されていますが、帰りは空いている席に適当に座って帰ってきてくださいと言われました。
切符を購入してホームに着いたのは発車の5分前でした。
ヘッドマークは姉妹提携を結んでいる台湾の阿里山森林鉄道のロゴが入っています。
ひとつの車両に8列ほど長椅子が並んでいますが、ラッキーなことに他の方と相席になることはありませんでした。
土曜日なので混雑するかと思っていました。眺めの良い進行方向右側の席を確保することもできました。
宇奈月駅を出発すると黒部川に架かる新山彦橋を渡ります。見える橋は旧山彦橋で以前はこちらを黒部峡谷鉄道が走っていましたが、現在は遊歩道になっています。
トンネルもけっこうありました。ひんやりします。ちょっとインディ・ジョーンズみたい。
宇奈月ダムと宇奈月湖です。
ダム湖に浮かぶ海外のお城のような建物は新柳原発電所です。
柳橋駅を通過します。駅はたくさんありますが、主として関西電力関係者のための駅で、一般の乗客が乗り降りすることはできません。
乗降できるのは途中の黒薙と鐘釣と終点の欅平のみとなります。
これは野生の猿のために架けられた猿橋です。運がいいと実際に橋を渡っている猿を見ることができるそうですが、運が悪かったようです。
山の上の方には残雪が見られます。
森石駅近くの森石橋を渡ります。
黒部川本流と最大の支流である黒薙川の合流地点です。手前が黒薙川、奥が黒部川です。
宇奈月を出て約30分、黒薙駅に到着しました。ここで下車したのは私を含めて3人だけでした。
後方車両はクラブツーリズムの団体さんでしたが、ひとつの長椅子に3人腰掛けていたので、かなりのすし詰め状態です。
個人旅行で良かった。😄
列車の去った静かな黒薙駅。
黒薙温泉
次に欅平から戻ってくる列車まで約1時間ありますので、ここから徒歩15分ほどの黒薙温泉に行ってみようと思います。
少し山道を登ると後曳橋を渡るトロッコ列車を見ることができました。
後曳水路橋が見えます。
黒薙温泉への道は整備されていますが、ちょっとした登山道のようになっていました。スニーカー以上の靴が必要です。
道の途中に咲いていた草花です。
黒薙温泉の近くに門が閉じられているトンネルがありました。
とてもきれいな黒薙川の水です。秘境感がたっぷり漂います。
少し歩くと川沿いに黒薙温泉の露天風呂がありました。
大自然の中の開放的な温泉で、混浴だそうです。時間が無いので入りませんが、ちょっと気持ちよさそうです。
弱アルカリ性単純温泉(低張性高温泉)で無色透明のお湯だそうです。
黒薙温泉の源泉からは毎分2,000リットルものお湯が湧出し、ふもとの宇奈月温泉のお湯をすべてまかなっているそうです。
黒薙温泉旅館の建物です。日帰り入浴の場合はこちらの受付で料金を支払うそうです。
旅館の下流側に女性専用の露天風呂もあるそうです。
同じ道を帰りますが、水筒に天然水を補充しました。
戻ってみると黒薙駅にはたくさんの観光客がいました。私が乗ってきた一本あとの列車でやってきたようです。
黒薙駅の横にある支線とそのトンネルです。
黒薙第二発電所の文字がありますが、黒薙温泉よりも上流にある発電所のようです。さきほど黒薙温泉近くにトンネル出口がありましたが、このトンネルとつながっているのかもしれません。
黒薙駅の駅員さんと少し話をしましたが、黒薙温泉への物資の輸送は人力で一輪車を押して往復していると聞きました。このトンネルの中を押しているんですかね。
私が歩いた道は階段もあって一輪車を押すのはムリだと思います。
帰りのトロッコ列車
そうこうしているうちに宇奈月へ戻るトロッコ列車がやってきました。
おそらく始発で欅平へ行ってきたと思われる多くの乗客がいましたが、幸い帰りも席を確保することができました。
途中の駅で上りのトロッコ列車とすれ違います。車両はいろいろな種類があって、これは窓付きの車両のようです。椅子に背もたれがあるようにも見えます。
背もたれの無いトロッコ列車で欅平までの往復約3時間乗るのはけっこう大変ですね。それもあって黒薙駅まで往復にしました。
梅雨時期の旅行でしたが、この黒部峡谷鉄道乗車時には晴れ間もみえて、ほんとうにラッキーでした。
宇奈月駅に戻ってきました。駅前の駐車場には大型観光バスも8台くらいとまっていて活気がありました。
トロッコ列車の宇奈月駅から200mほどのところにある、富山地方鉄道の宇奈月温泉駅です。
トロッコ列車に乗ってみて、やはり昔の社員旅行で乗車したのかな?と思うようになりました。😅
確信はもてませんが、デジャブのような既視感がありましたし、宇奈月温泉に宿泊してトロッコ列車に乗らないのはあり得ないと思うのです。
富山地方鉄道
ここから富山湾に面した町、滑川に移動します。
運賃はけっこう高く1,230円。ICカードは使えず、自動改札機も無いので紙の切符です。
車内に黒薙温泉の従業員募集の広告がありました。山や自然が好きな方、温泉が好きな方に加えて足腰の強い人、お気軽にお電話くださいとありました。
一輪車で毎日物資を運ぶんですかね。それで給与月額17万円~はちょっと大変じゃね?と思いました。😅
黒薙温泉はドコモの電波は普通に入りましたので、まだなんとか住み込みで働けますかね。電波がないとムリ。
でも大雨による崖崩れなどでトロッコ列車が動かなくなる場合を考えると、ちょっと怖いですね。